日本春蘭 (平成31年)

韓国産との話もありますが、岡山で「桃太郎」と命名されました。三年連続で蕾が着きましたが、開花に至らず、今年やっと一本開花しました。他の蕾は未だ開いていません。開花時期も遅く、四月に入ってからです。

交配種紅兜の「真田丸」です。「女雛×歌麿」×夢みるころが親株です。紅色の兜咲という、夢の奇跡の花です。夢みるころは、発色が難しいようですが、真田丸は発色が容易のようです。福岡の夢らん舎さんの作出です。

福岡産の、六弁花、東雲です。均整の取れた花です。九州産だけに開花時期は、四月末です。そのためによい花ですが、展示会には間に合いません。

天草産、黄中透柄の銘花「天遊」です。ふんわりとした垂れ葉に、花軸が伸びた素晴らしい花です。今では、数も増えていますが、初めてこの蘭を見たときは、そのクオリティーの高さに驚かされたものです。

小型豆花の、「童」と言われていますが、豆花ではないようです。でも、小型で可愛い花が咲いています。

写真では、よくわかりませんが、花弁の縁にわずかな、朱色が載っています。花は小型で、来年の色出しが課題です。

大型の朱紅花の「伊予の花」です。花弁間は、7㎝ほどあり、迫力のある蘭です。花軸も伸び、蘭展では映えると思います。今年初めに棚入れしました。写真の花色は、朱紅色が濁っていますが、完全遮光すれば、すっきりとした花が咲くと思います。 伊予という名前が着いていますので、愛媛産と思います。

六弁花の「飛天」です。緑色の花弁で、舌は、大きな緑弁に変化しています。蘭界では、「飛天」という名前で、3種類ほど仮名が着いているようです。

採取は古く、昭和58年の全春連の登録です。大型の覆輪斑黄色の覆輪花です。花は大きく、迫力のある蘭です。繁殖、花着きも素晴らしい蘭です。大型ですので蘭展で栄えます。

舌には淡い緑色が冴える緑帯舌で、あまり巻き込みません。たいへん気品のある、大型の花です。今年は、3月の末に咲きました。

黄花の素心花で すが、黄色の発色は難しい蘭です。花は小型で、花着きは抜群です。来年は、色出しに工夫をしてみたいと思います。

地元福岡英彦山の山採取覆輪です。大型の覆輪で、花にもきれいな柄が入ります。地元さん、大事に育てたい逸品です。

対馬産の曙柄で、大型(葉長30㎝)厚葉です。天冴えですので、わずかですが、花にも曙が入ります。対馬産の為、開花は遅い時期です。

埼玉の蘭友の山採取です。産地は、福島県天栄村です。地名を取り、名前つけているようです。葉は、ガシがあり硬いチャボ系です。舌が大きく変わった花が咲きます。

前より入手したかったのですが、昨年、ようやく棚入れしました。種木ですが、作上がりの上株で、柄も最高です。虎柄に覆輪という二芸品で、大変人気があります。大事に育てたい逸品です。

韓国産ともいわれていますが、新潟産の「黄河」です。日本産の柄物としては、気品ある、中透け柄物です。

素晴らしい花が咲くということで棚入れしましたが、残念ながら初花は、並み花でした。来年に期待です。

円弁で、花型が良い「福助」です。初花で、双頭花に咲きました。大型の株に、可愛い花を咲かせます。

愛知県三河の山採取黄花です。一点物で、一番バックが山木です。発色もよく、花軸がよく伸びる、一流花、展示会で冴えると思います。

地元福岡産の梅弁兜花の兜梅です。写真の花型は、良くありませんが、もっと均整の取れた、兜花に咲きます。

鳥取の蘭友人の奥さんの山採取です。名前は、奥さんの名前一文字を使っています。名前とよくあう、素晴らしい極黄花です。発色・花型とも素晴らしい一級品です。花色は後冴えで、無遮光でも、緑色からぐんぐんと黄色が冴えてきます。

弁が大きく特色ある奇花の「蝦蟇」です。ネーミングがガマガエルとマッチした面白い花です。ただ、欠点は、花が下向きに咲き、花弁の特徴が、分かりづらいです。

仙台産の素心花です。花着きがよく、力が付けば、子宝の素心奇花が咲きます。来年の作に期待です。

天紫晃と無銘素心花の掛け合わせF1です。天紫晃の紫が花弁もとにかかり、花弁の周りが緑がかりになる気品のある花です。交配の中でもお気に入りの蘭です。